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医師紹介

大西 秀哉|大阪医誠会がん・神経難病治療クリニック 院長(2024年 入職)

テーラーメイドのがん治療:ネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法
―がん再発予防と進行がん治療を目的としたがん免疫治療―

大西 秀哉

専門領域

  • 腫瘍免疫学
  • 消化器外科学

認定資格・学会役員

  • 日本外科学会専門医・指導医
  • 日本消化器外科学会専門医・指導医
  • 癌免疫外科研究会世話人・施設代表者
  • 日本癌病態治療研究会世話人・監事・施設代表者
  • 日本バイオセラピィ学会評議員・監事

経歴

1994年3月
九州大学医学部医学科卒業 九州大学附属病院第1外科入局
2006年4月
米国国立衛生研究所(NIH) postdoctoral fellow
2010年11月
九州大学大学院医学研究院 准教授
2024年4月
九州大学病院 特任教授
2024年4月
大阪医誠会がん・神経難病治療クリニック 院長

大西秀哉について

大西先生は、外科医として臨床に携わると共に、九州大学大学院医学研究院 先端医療医学部門 腫瘍制御学分野を主宰され、がん免疫治療の効果増強法や新規がん免疫治療法開発の研究で、多くの医学博士を輩出すると共に数多くの業績を残してきました。
「がんの治療法として、手術などの外科的治療、抗がん剤治療、分子標的薬治療、放射線治療では、治療に限界がある場合もある。体内に、がん腫瘍に特異的な免疫環境を作り出す(免疫監視機構を構築する)ことが必要である。」という、長年の臨床と研究を通して得た教訓から、がん免疫治療の必要性、有効性をセミナーや学会などで報告し、がん患者様と共にあきらめない治療を目指しています。

ネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法について

私たちの施設では、免疫療法として、活性化リンパ球療法(CD3活性化リンパ球療法、活性化NK療法、ガンマデルタT療法)、樹状細胞ワクチン療法を延べ5000件行って参りましたが、本稿では、現在、最も先進的な免疫治療と考えられるネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法についてご紹介させていただきます
ネオアンチゲンとは、がん細胞にしか現れない遺伝子変異した部位(アンチゲン)です。今まで免疫系で検出されず、免疫系から隠れていたアンチゲンということになります。個々の患者さんのがん組織を調べて、細胞に生じた遺伝子変異から、がん抗原となるネオアンチゲンを特定します。当然、ネオアンチゲンは一人一人違います。ネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法とは、このネオアンチゲンを抗原提示細胞である樹状細胞に認識させて、リンパ球の働きを高めることで、標的となるがん細胞のみを攻撃する治療法です。がん細胞だけを攻撃することが期待でき、副作用がほとんどありません。リンパ球が一度、ネオアンチゲンを覚えると、メモリーリンパ球ができますので、永続的にそのネオアンチゲン(癌細胞)を攻撃してくれます。
ネオアンチゲンは2015年にCarreno BMらや、Schumacher TNらにより、Science誌に相次いで報告された、免疫治療の分野では新しい癌の標的で非自己として免疫と強く反応すると考えられています。近年米国では、ネオアンチゲンワクチン治療は悪性黒色腫で標準治療として認可されました(Robert C et al, Lancet Oncol, 2019)。また、2023年のアメリカ癌学会で、Melanomaに対してペムブロリズマブという免疫チェックポイント阻害剤(リンパ球を活性化する分子標的薬剤)単剤使用の症例とペムブロリズマブにネオアンチゲンワクチンを加えた症例の2群で行われた比較試験では、ネオアンチゲンワクチンを加えた群で再発・死亡リスクが2年間で44%低減できたと報告されています。英国ではネオアンチゲンワクチンが国家プロジェクトとして現在進行しています。このように世界では、ネオアンチゲンワクチン治療が有用な治療法だとして、Nature, Scienceといった有名雑誌に多数報告されてきています。ただし、世界で行われているネオアンチゲンワクチンは、コロナワクチンと同様のmRNAワクチンであり、長期的な副作用はまだ十分には確認されておらず、1例1例の費用も高いのが現状です。
我々が行っているネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法は免疫細胞療法で、本人の免疫細胞を教育・活性化して、本人の体内に戻す治療です。細胞の精製には細心の注意を払い、厳密な管理を行っています。先ほども申し上げましたが、ほとんど副作用のない安全な治療法と考えています。
無料相談を行っておりますので、まずはお越しいただいて、ネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法についてお話させていただけましたら幸いです。

山岸 久一|大阪医誠会がん・神経難病治療クリニック 担当医・顧問(2012年 入職)

山岸 久一
 

専門領域

  • 消化器外科
  • 腫瘍外科学
  • 腫瘍免疫学

認定資格

  • 日本癌免疫外科研究会名誉会長
  • 日本バイオセラピィ学会名誉会長
  • 日本外科学会特別会員
  • 日本消化器外科学会特別会員
  • 日本癌治療学会特別会員

経歴

1969年3月
京都府立医科大学卒業
1998年11月
京都府立医科大学教授(第一外科学教室)
2003年4月
京都府立医科大学附属病院長
2006年4月
京都府立医科大学長 (2011年3月31日迄)
2011年4月
京都府地域医療支援センター長
2021年4月~現在
京都脂肪由来幹細胞治療センター代表

山岸久一について

山岸先生は京都府立医科大学の教授・病院長を務めながら免疫療法の研究で数々の実績を残してきました。
2006年に同大学の学長に就任以降、若手医師の育成と「第4のがん治療」として免疫療法の普及活動に尽力してきました。現在も講演活動やセミナーなどを行っています。
2011年に米国のスタインマン博士が「樹状細胞」の免疫学的役割を解明したことでノーベル生理学・医学賞を受賞し、 免疫治療が「第4のがん治療」として注目されています。
当クリニックでは、山岸先生が患者さんと接して積み重ねてきた知識と経験に基づいて、患者さん自身が治療方法を選択できるように診療を行っています。
がん治療の基礎的部分には、免疫力が重要な役割を担います。ご興味のある方は、新大阪がん・神経難病クリニックへお越しください。

免疫治療について

がんに対する免疫学的治療は、1991年テリー・ブーンによって「ヒトのがん抗原MAGE遺伝子」が同定され、大変革が生じました。
以来、多くのがんに対して抗原分子が解明され、人工抗原ペプチドも作られる時代となりました。加えて樹状細胞(DC)の免疫学的役割が解明されてから、がん特異的なDCペプチドーワクチン療法が行われるようになってから、がんに対する細胞治療の効果が明るくなってきました。
従来からの非特異的細胞療法(活性化NK細胞、活性化T細胞)と前記の特異的免疫療法を組み合わせ、更に免疫学的に負の働きをする抑制性T細胞を除去しながら正の免疫治療を増強する手法を加えていきたいと考えております。

三木 義男|2023年10月、医誠会国際総合病院 特任副院長(ゲノム医療)就任

三木 義男

専門領域

  • ゲノム医学
  • 腫瘍遺伝学
  • がんゲノム医療

認定資格・学会役員

  • 日本癌学会名誉会員
  • 日本遺伝性腫瘍学会名誉会員
  • 日本乳癌卵巣癌総合診療制度機構(JOHBOC)理事
  • 日本婦人科がん分子標的研究会学術顧問
  • 日本がん疫学・分子疫学研究会功労会員

経歴

1981年3月
和歌山県立医科大学 卒業
1982年6月
兵庫医科大学第2外科 入局
1991年9月
米国ユタ大学医学部医療情報科学部門 留学
1997年4月
がん研究会がん研究所遺伝子診断研究部 部長
2002年4月
東京医科歯科大学難治疾患研究所分子遺伝分野 教授
2022年4月
筑波大学プレシジョン・メディスン開発研究センター 客員教授
2023年10月
医療法人医誠会 医誠会国際総合病院特任副院長(ゲノム医療)就任

三木義男について

三木先生は、和歌山県立医科大学を卒業後、外科医として研修を開始しました。1991年より米国ユタ大学医学部に留学し、遺伝性腫瘍の代表的疾患である遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC)の原因遺伝子BRCA1を世界で初めて発見しました。その後もゲノム科学を応用して、がんの発症メカニズムや個別診断・治療の研究を進めてきました。特にネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法では、患者ひとりひとりのがん組織からゲノム解析によってがん抗原となるネオアンチゲンを特定する必要があります。これまでの経験を活かし、ネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法に貢献していくことを目指しています。

ゲノム解析とネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法について
ヒトの細胞の中には遺伝を司るDNAがあり、その一部を遺伝子と言います。DNA全体をゲノムと呼び、「生命の設計図」とも称されます。がんは遺伝子の傷(変異)によって発生する遺伝子病ですが、ネオアンチゲン樹状細胞ワクチン療法はこの遺伝子の傷を利用します。がん細胞のゲノムを詳細に解析し、その中に含まれる遺伝子の傷を見つけ出すことをゲノム解析と言います。これによってがん抗原となるネオアンチゲンを特定し、リンパ球ががん細胞を攻撃する標的とするのです。無料相談も行っていますので、是非一度お話をお聞きください。

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