がん種別臨床報告 肺がん
患者 | 80歳代 男性 |
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診断 | 神経内分泌大細胞肺がん sT1bN0M0 stageⅠA |
神経内分泌大細胞肺がんは小細胞肺がんに似た性質があり、5年生存率は25%前後とも言われ、通常の大細胞肺がんより予後が厳しい。
この方は、2010年3月に早期で発見され、全身状態も良好であったため、4月に上葉切除手術を受けられた、同年8月から当クリニックにて活性化Tリンパ球治療を開始。最初6回治療を受けられた後、一時中止されていたが、1年ほどして再開。現在1ヶ月に1回の割合で治療を受けられている。
術後まもなく3年になるが再発の兆候は無く、お元気でお仕事もされている。
コメント
肺がんは早期発見が難しく、手術できる方の割合は20%程である。また、早期に発見されて手術ができたとしてもstageⅠ期での5年生存率は70~80%程であり、stageⅠで手術ができたとしても再発の可能性があり定期的な経過観察が必要である。
この方は肺がんの病理組織からみても注意深いフォローが必要だが、現在再発の兆候なくお元気に過ごされているのは、少なからず免疫治療の効果があるものと考える。